2015年8月27日のNHKラジオ英会話では、「willとshallについて」が放送されました。今回の記事では、放送とは違った観点から、WillとShallの使い分けについて説明します。ラジオ英会話のリスナーも、単に、willとshallの用法を理解したいという方もご一読下さい。
(かつて)willは話者の意図を表した
以前には、willはもっぱら話者の意図(intention)を表すとされていました。例えば、以下のような場合です。
I will wait for you.
訳: 僕は君を待っているよ。
わざわざ括弧にいれて、かつてと書いているのは、現在ではshallとの混同が見られるからです。
(かつて)shallは意図を含まない単純未来を表した
例えば、以下のように用いられます。
I shall turn 35 next week.
訳: 来週で35になります。
We shall know the test result next week.
訳: 来週には結果が分かります。
Unless the bus comes soon we shall miss our plane.
訳: バスがすぐに来ないと、飛行機に乗り遅れるでしょう。
前述したように、willとshallが混用されるようになっており、日常会話ではwillを使うのが普通になっています。上記の文は以下の形に言い換えられます。
I will turn 35 next week.
We will know the test result next week.
Unless the bus comes soon we will miss our plane.
決心を表すshall
演説などを行う場合、shallを使うことで「決心」を表すことができます。
shallが普段あまり使われないことから、強い響きを持たせる効果があるためです。
We shall fight and we shall win.
(訳) 我々は戦いぬき、勝利を収める決意である。
相手に何かをしてあげる、相手に何かをさせる際のshall
主語が2人称, 3人称を主語にした文でshallを使う場合、「相手に何かをしてやろう」または「相手に何かをさせよう」という意味になります。
例えば、以下のように用いられます。
You shall have a chocolate bar.
(訳) チョコレートバーをあげましょう。
Nakajima shan’t come here.
(訳) 私は中島をここに来させないつもりだ。
Masuo and Norisuke shall not pass.
(訳) 私はマスオとノリスケを通さないつもりだ。
以上です。今回の記事作成にあたっては、第4版[改訂版] 実例文法(オックスフォード大学出版局)を参考にしました。
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