人は一人でいるときよりも、誰かと一緒にいたほうが30倍多く笑うそうです。認知神経科学者のSophie Scottが、科学的な見地から、人生における笑いの役割について語ります。17分4秒と長めの時間ですが、Sophieは、”Why we laugh”というプレゼンの中で、かなり早口の英語で話を進めていきます。
早口の英語に慣れれば、リスニング力も上がります。ぜひ、Sophieのプレゼンを見てみてください。
笑いについての早口の英語プレゼンでリスニング
プレゼンテーションの一部を引用して、覚えておきたい英語表現をまとめました。
リスニングに自信がある方は、先に記事の一番下にある動画を見てみてください。まだまだリスニングは勉強中だという方は、記事に目を通してもらったほうが、Sophieの英語プレゼンの理解度が深まると思います。動画は記事の一番下にあります。
4:12
Now, in terms of the science of laughter, there isn’t very much, but it does turn out that pretty much everything we think we know about laughter is wrong. So it’s not at all unusual, for example, to hear people to say humans are the only animals that laugh. Nietzsche thought that humans are the only animals that laugh. In fact, you find laughter throughout the mammals. It’s been well-described and well-observed in primates, but you also see it in rats, and wherever you find it — humans, primates, rats — you find it associated with things like tickling. That’s the same for humans. You find it associated with play, and all mammals play. And wherever you find it, it’s associated with interactions.
[拙訳]
さて、笑いに関する科学はあまり多くありません。ですが、我々の笑いについて知っていると思っていたことの多くが間違いだということが分かっています。例を挙げると、人間は唯一の笑う動物だということを聞くのは、全然めずらしいことではありません。ニーチェは、唯一の笑う動物だと考えていました。実際は、どんな哺乳類にも笑いはあるのです。霊長類おいてよく見られ、代表的なものですが、ねずみにも笑いはあります。人類、霊長類、ねずみと何であれ、笑いはくすぐりのようなもの結びついていることがわかります。それは人類についても同じです。人は笑いを遊びと結びつけます、そして全ての哺乳類も遊ぶのです。どんな哺乳類においても、笑いはあらゆる交流に結びついているのです。
覚えておきたい英単語
now: (話題の転換の際に)さて、では、ところで
※ nowは話を切り替える際に、間投詞的に使われることがあります。
Sophieはこの表現を使うのがクセなのか、プレゼンの中で話を切り換える際に、10回nowと言っています。
everything: 相当量、たくさん
※普通、everythingは「全て」と訳されますが、口語表現の場合、「相当量」や「たくさん」の意味になることがあります。
mammal: 哺乳類
primate: 霊長類
5:17
If you look at when they laugh, they’re laughing with their friends. And when we laugh with people, we’re hardly ever actually laughing at jokes.You are laughing to show people that you understand them, that you agree with them, that you’re part of the same group as them. You’re laughing to show that you like them. You might even love them.You’re doing all that at the same time as talking to them, and the laughter is doing a lot of that emotional work for you.
[拙訳]
どんなときに笑うのかに目を向けてみると、人は友人達といる時に笑っています。私達が人と笑っている時、実はジョークで笑うことは多くないのです。相手に理解を示すため、同意する際、あなたが彼らと同一のグループにいるということを示すために笑うのです。人は相手に好意を示すために笑います。笑いによって相手に愛を示すこともあるかもしれません。相手に話しかけている時にも、人は笑います。笑いにはそういった感情的な働きが多くあるのです。
覚えておきたい英語表現
show A that~: Aにthat以下であることを示す
5:50
You can catch laughter from somebody else, and you are more likely to catch laughter off somebody else if you know them. So it’s still modulated by this social context. You have to put humor to one side and think about the social meaning of laughter because that’s where its origins lie.
[拙訳]
他人の笑いが自分に移るということもあります、相手が知人である場合にその頻度は高くなるようです。つまりこうした社会的関係において、笑いが移る頻度は変化するのです。ユーモアは脇において、そのような笑いの社会的意味について考えて見なければなりません。なぜなら、そこに笑いの起源があるからです。
覚えておきたい英単語
modulate: 調節する、加減する
social context: 社会的関係
origin: 起源
6:40
In our evolution, we have developed two different ways of vocalizing. Involuntary vocalizations are part of an older system than the more voluntary vocalizations like the speech I’m doing now. So we might imagine that laughter might actually have two different roots.
[拙訳]
進化の過程で人類は、2種類の発声を発達させてきました。私が今行っているスピーチのような自発的な発声より、無意識の発声はもっと古い系統に属するものです。ならば、笑いには2つの起源がかもしれないという推測をしても良いでしょう。
覚えておきたい英単語
involuntary: 無意識の
voluntary: 自発的な
8:33
In contrast, posed laughter, we might think it sounds a bit fake. Actually, it’s not, it’s actually an important social cue. We use it a lot, we’re choosing to laugh in a lot of situations, and it seems to be its own thing.
[拙訳]
対称的に、装った笑いというのは嘘のものであるように思えるかもしれません。実はそうではなく、重要な社会的合図なのです。私達はその合図を頻繁に出します、さまざまな状況において私達は笑うことを選択します、そして装った笑いというのは、独自のものであるようなのです。
覚えておきたい英語表現
in contrast: 対照的に、それに比べて
※ by contrastと表現することもあります。
cue: 合図
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