TEDの英語プレゼンでリスニング: Do we see reality as it is?

TED英語プレゼンでリスニング リスニング
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認知科学者のDonald Hoffmanは、人は現実をありのままには見ていないと主張します。ビール瓶を雌と勘違いして絶滅しかかった虫の例を挙げ、生物が世界をどう捉えているのかを語ります。世界の見方が変わる動画です。英語プレゼンの一部は翻訳し、訳立つ英語表現は抜粋しています。動画は記事の下から見られます。

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世界の見方がガラッと変わる英語プレゼンでリスニング

プレゼン抜粋と翻訳

1:01
Now, Huxley knew that brain activity
and conscious experiences are correlated, but he didn’t know why. To the science of his day, it was a mystery. In the years since Huxley, science has learned a lot about brain activity, but the relationship between brain activity and conscious experiences is still a mystery. Why? Why have we made so little progress? Well, some experts think that we can’t solve this problem because we lack the necessary concepts and intelligence. We don’t expect monkeys to solve problems in quantum mechanics, and as it happens, we can’t expect our species to solve this problem either. Well, I disagree. I’m more optimistic. I think we’ve simply made a false assumption. Once we fix it, we just might solve this problem.

さて、ハクスリーは脳の活動と意識体験に関係があることを知っていましたが、その理由までは分かりませんでした。彼の時代の科学では、説明のつかないものだったのです。ハクスリーの後の時代において、科学は脳の活動についての多くの知見を得てきましたが、脳の活動と意識体験の関連については、依然、説明がつきません。なぜ、なぜそれだけ進歩が少ないのでしょうか?我々が必要な概念と知性を欠いているために、その問題を解決できないのだと考える専門家もいます。我々はサルが量子力学の問題を解けるとは考えません。実際のところ、我々にはこの問題を解くことはできないというのです。私は同意しかねます。私はもっと楽観的です。私は単に、我々の仮定が間違っているだけだと考えています。それを修正しさえすれば、この問題を解きあかせるかもしれないのです。

覚えておきたい英語表現

conscious experience: 意識体験

be correlated: 関連づいた、相関した

quantum mechanics: 量子力学

optimistic: 楽観的な

false assumption: 誤った仮定

プレゼン抜粋と翻訳

2:38
We have misinterpreted our perceptions before.
We used to think the Earth is flat, because it looks that way. Pythagorus discovered that we were wrong. Then we thought that the Earth is the unmoving center of the Universe, again because it looks that way. Copernicus and Galileo discovered, again, that we were wrong.

(拙訳)
我々はかつて、自らの知覚を誤って解釈していました。そのように見えるという理由で、地球は平らだと考えていました。ピタゴラスは我々が間違っていることを明らかにしました。また、我々は地球を宇宙の不動の中心だと考えていました、これもそのように見えるという理由からです。コペルニクスとガリレオによって、再び、我々が間違っていたことが明らかになりました。

覚えておきたい英語表現

misinterpret: 誤って解釈する

プレゼン抜粋と翻訳

7:09
The Australian jewel beetle
is dimpled, glossy and brown. The female is flightless. The male flies, looking, of course, for a hot female. When he finds one, he alights and mates. There’s another species in the outback, Homo sapiens. The male of this species has a massive brain that he uses to hunt for cold beer. And when he finds one, he drains it, and sometimes throws the bottle into the outback. Now, as it happens, these bottles are dimpled, glossy, and just the right shade of brown to tickle the fancy of these beetles. The males swarm all over the bottles trying to mate. They lose all interest in the real females. Classic case of the male leaving the female for the bottle.  The species almost went extinct. Australia had to change its bottles to save its beetles.  Now, the males had successfully found females for thousands, perhaps millions of years. It looked like they saw reality as it is, but apparently not. Evolution had given them a hack. A female is anything dimpled, glossy and brown,the bigger the better. Even when crawling all over the bottle, the male couldn’t discover his mistake.

(拙訳)
オーストラリアタマムシにはくぼみと光沢があり、色は茶色です。雌は飛ぶことができません。雄は飛べます、当然、セクシーな雌を探すためにです。セクシーな雌を見つけると、雄は降りたって交尾をします。その奥地には別の種族もいます、ホモ・サピエンスです。この種族の雄には、冷たいビールを捜し求めることができるだけの大きい脳があります。雄はビールを見つけると、それを飲み干して、その奥地の中にボトルを投げいれることがあります。さて、たまたま、こういったボトルにはくぼみと光沢があり、薄茶色であるということが、カメムシたちの想像力を刺激します。雄たちはボトルの周りに群がり、交尾をしようとします。彼らは実際の雌達への興味を完全に失います。男性がボトルのために女性から離れる典型例です。このカメムシはほぼ絶滅しかけました。オーストラリアはこのカメムシを救うためにボトルのデザインを変えなければいけませんでした。ところで、雄はかつては、何千年、ひょっとしたら何百万年もの間ずっと、雌をうまく見つけていました。彼らは現実をそのままに見ていたように思えましたが、実際は全くちがったのです。進化を通して雄達はあるコツを得ていたのです。雌というのは何かくぼみと光沢があって茶色であるものだと、大きいほうがより良いと。ボトル全体をを這い回っている時でさえ、雄は自分の間違いに気づくことができませんでした。

覚えておきたい英語表現

dimpled: くぼみのある

glossy: 光沢のある

alight: 降りて~にとどまる

mate: (動物が)交尾する

outback: 奥地
※オーストラリアで使われる表現です。

swarm: 群がる 

プレゼン抜粋と翻訳

11:14
Now, this is a bit stunning.
How can it be that not seeing the world accurately gives us a survival advantage? That is a bit counterintuitive. But remember the jewel beetle. The jewel beetle survived for thousands, perhaps millions of years, using simple tricks and hacks. What the equations of evolution are telling us is that all organisms, including us, are in the same boat as the jewel beetle. We do not see reality as it is. We’re shaped with tricks and hacks that keep us alive.

(拙訳)
さて、このことはいささか衝撃的です。なせ、世界を正確に見ないことが生存優位性につながるのでしょうか?その考えはいささか直感に反するものです。ですが、あのカメムシを思い出してください。あのカメムシは何千年、ひょっとしたら何百万年もの間、ちょっとした仕掛けとコツを使って、生存し続けてきました。進化を同一視することで分かるのは、我々を含んだ全ての生物は、このカメムシと同じ境遇にあるということです。我々は現実をありのままに見ません。自分達を生存させるための仕掛けとコツによって、我々は形作られているのです。

覚えておきたい英語表現

survival advantage: 生存優位性

counterintuitive: 直感に反する、反直感的な

equation: 同一視すること

organism: 生物

in the same boat: 同じ境遇にある、同じ運命にある

プレゼン抜粋と翻訳

15:23
We’re inclined to think that perception is like a window on reality as it is.
The theory of evolution is telling us that this is an incorrect interpretation of our perceptions. Instead, reality is more like a 3D desktopthat’s designed to hide the complexity of the real world and guide adaptive behavior. Space as you perceive it is your desktop. Physical objects are just the icons in that desktop.

我々は知覚を現実をありのままに写した窓のようなものだと考えがちです。進化論によって分かるのは、それは知覚についての誤った解釈だということです。その代わり実際には、現実とは、現実世界の複雑さを隠しつつ、適応行動を促すようにデザインされた3Dデスクトップのようなものだといえます。あなたが知覚する空間はデスクトップで、物質はデスクトップ上にあるただのアイコンです。

覚えておきたい英語表現

be inclined to: ~しがちである

まとめと動画

ちょっと専門的なプレゼンプレゼンなので、見慣れない表現も多かったかもしれません。オーストラリアカメムシの例は怖い気もしますが、話し方が上手なので動画だと笑えますよ。

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